機関紙128号 (2017年1月17日発行)
河村寅男(日本美術会会員 狭山市在住)
持丸邦子(「会」代表委員)
今、米国から中国へと世界の覇権の移行期に、日本列島周辺の地殻も変動期にあるという地球の大きな流れの中にあって、沖縄への政府の対応に関しても、日本人全体の権カへの怒りは、香港、台湾、韓国の人々に比べると、小さい。
昨年11月に参加した言論NPOのシンポジウムでは、企業関係者は中国との関係改善を望み、日本のメディア報道に批判的。日本政府は、北朝鮮・中国脅威論で9条改定をあおり、メディアは、その脅威論を毎日のように伝える。
12月初めに参加した国際ビジネス研究者の東南アジア部会合で5日間滞在した中国・広州市では、文明のバロメーター、トイレが日本にほぼ追いついている。市内には、イオンのショッピングセンターが約20ケ所、駐車場にはトヨタ車、ホンダ車が目立つ。最近までの広州在住者によると、中国の経済発展速度は南ほど加速し、広州では、英語より日本語が通じるとのこと。今回の大会参加者数、出身国数は部会創設以来15年あまりで、最大。
北朝鮮とは、人々の交流機会が減り、実態がますます伝わらなくなり、拉致問題の解決にもマイナス。その中での、日体大生の北朝鮮での交流のニュースは、次世代へのささやかな希望。
今年は、憲法9条にとって、正念場。9条の会の役割は重大です。
新聞やTV各社に、毎日の中国や北朝鮮からの街角リポートを提案します。
私たち「マスコミ・文化九条の会所沢」の役割は、真実は何かを議論し、市民に真実や真実を知るためのメディア・リテラシーを地道に伝え続け、新聞、テレビ、ネットなどメディアに真実を伝えるよう働きかけ、世界に先駆けた“第九条”の理想を、日本国憲法前文にあるように「全力をあげて.この崇高な理想と目的を達成」することにあるでしょう。
桂 敬一(元東大教授 メディア研究家)
筆者がJCJ(日本ジャーナリスト会議)で親しくしてきた畏友、山ちゃんこと、山崎晶春さんが亡くなった。日本も世界も大きな曲がり角に直面するこの時期、かつてJCJの運営委員を共に務め、JCJが生んだマスコミ九条の会の活動にも一緒に携わってきた山ちゃんを失うことは、大きな痛手だ。年末まで解散風を吹かしてきたアベは、三ヶ日が明けると、4日の初記者会見で、早速それを否定、解散は秋以降、今年はまず経済・外交に力を入れる、と矛先を変えてきた。いつもの手だ。その気にさせてハシゴを外したり、脅すとみせてスカシたりして、相手の当惑に乗じて先手を取り、好き勝手をやる常套手段だ。だが、こうした変転の裏には、いつも腹黒い思惑が隠されていて、油断がならない。こういうとき、山ちゃんならどう先を読むか、話し合ってみたかった。
日本のマスコミは、アベのこのやり方に十分馴れているはずだ。だが、首相のいうことは、とりあえずは大きく扱わなければならない、ましてその中身が前と変わったとなれば、それもニュースだし、新しいことならばまさにニュースだ、というような安易な条件反射的判断から抜けきれず、結果的にアベ流の目眩ましに翻弄され、その裏に隠されたアベの本当の狙いを、読者・視聴者の前に暴いて見せることができない。さらにアベは、頻繁な外遊で目先を変えたり、身辺に起こる些事や冗談までもSNSに流し、スマホ常用者に愛想を振り撒き、ネット族の歓心を買ったりするのにも熱心だ。だが、アベの新たな腹黒い企みは、こうした装われた外見の下に、もうチラチラ見えだしている。
1月4日の年頭記者会見では、「日本国憲法の70年という節目の年」を強調していたが、「戦後のその先の…次なる70年を見据え…新しい時代にふさわしい憲法はどんな憲法か。…段々姿、形を作っていく年にしていきたい」(産経ニュース)と語っていたのが見逃せない。北海道新聞(3日)の記事によると、「自民党閣僚経験者」が「異論が唱えにくい項目(に絞る)」とコメントしたというが、それはメディア操作、世論誘導の手段で、本命が九条改憲、戦後平和憲法抹殺であることは間違いない。その候補項目に、災害対策に必要ということで、「緊急事態条項」の新設も加えられているのが臭い。南スーダンに派遣された自衛隊は「駆けつけ警護」を担うが、それは即、「戦闘行為」参加を意味し、これも「緊急事態」に直結するはずだ。
また、アベは5日、犯罪計画を話し合うだけで処罰対象にする、「共謀罪」の項目を盛り込む組織犯罪処罰法改正案を、20日招集の通常国会に提出する方針を固めた(東京新聞・4日)。菅官房長官は5日の会見で、「共謀罪取り締まり法は、東京五輸を前に、テロ対策強化のため必要で、国民も望んでいる」と語った。通信傍受法(1999年)、特定秘密保護法(2013年)の流れは、ここまできたのだ。また、中国の航空母艦が年末、宮古島沖を通過、西太平洋に進出したとして、米海軍がこの海域での体制強化に動き出すと、日本政府は尖閣諸島をめぐる有事を想定、「統合防衛戦略」を夏までに策定、併せて「日米共同作戦計画」の策定も進める、とする方針を明らかにした(読売・6日)。
沖縄では辺野古沿岸での米オスプレイの墜落事故があったばかりなのに、日本政府は米軍の要求だけを優先させ、早々とオスプレイの空中給油訓練の再開を認めた。
世界もおかしくなっている。トランプ米新大統領の就任間近だが、アメリカ国内に、ある種大きな「分裂」の生まれることが、予想される。日本はどっちにつくのか。ヨーロッパでもEU離脱のイギリス、右翼が台頭し、大きな力を持ちそうなフランス・イタリア・オランダ・オーストリアなどで、民衆が分断されかねない不気昧な力学が働きだしている。しかし、日本はそれにお付き合いをする必要もなければ、そんなヒマもない。これまでに見たアベ政治のインチキ、ごまかしをはっきり暴き、九条護憲を柱に、戦後平和主義を新たに発展させていけば、それがむしろ新しい歴史の創造に繋がっていき、戦争ではなく、話し合いで紛争を解決していく道を、世界に示していくことにもなる。
山ちゃん、私たち市民はその道をみずから拓き、歩いていくつもりだ。また会う日まで、安らかにお休みを。
原田みき子(沖縄本部町在住)
1月5日、辺野古には400人が結集した。正月気分どころではない。いよいよ新基地の工事が再開される。海にはすでに前日から沖合にオイルフェンス(汚濁防止膜)が設置された。この作業に対して反対する市民は船4隻とカヌー10艇を出して海上で抗議したが、海上保安官によってカヌーの8人が一時拘束された。10ヵ月前の海上保安庁の弾圧が再び姶まった。
この日、陸上の抗議集会は朝の7時から始まった。まもなく雨が降り出しシトシトと止まず、全員ぬれそぼるばかりだったが誰ひとり立ち上がらず、登壇者の話に耳を傾けた。稲嶺進名護市長は「今年は正念場を迎える。当たり前の民主主義を取り返す闘いが沖縄から発せられている。さまざまな主張があるかもしれないが、新基地は造らせないという一点で力を合わせよう」と、団結を呼びかけた。さらに他の方がた同様、オスプレイの墜落事故にもふれ、米軍の星条旗新聞がまっ先に「墜落事故」と報じたのに、日本の一部マスコミが「不時着」と報じ続けることに、強い怒りを覚えると語った。事実を曲げて報道するマスコミもまさに地に墜ちている。
日本はオスブレイを14機買って自衛隊員に操縦させる計画だが、4年前から沖縄の研究者はその欠陥を指摘してきた。世界のあちこちで墜ちていて、その原因も究明されていない。12月13日の名護市の墜落事故では原因はおろか、その飛行ルートも隠蔽されたままだ。
1月6日、多くの県民の反対を無視してオスプレイの空中給油訓練が再開した。アメリカではコウモリの巣の上は飛ばないそうで、私たち沖縄県民の生命はコウモリ以下ということか。一方、海ではこの日フロート(浮具)が設置された。反対する市民の抗議船に乗り込んできた海上保安官は、船の鍵を抜いた際に傷つけ船を作動できなくした。こんな暴挙が許されでいいのだろうか。海上で船の鍵を抜くことじたい、法にふれるのでないか。かつて、海上では保安官によるさまざまな暴力が展開された。ゴムボートとはいいながら中に鉄板の入ったボートでぶつかってこられ、海中に放り投げられたカヌーのメンバーや、何度も首をつかまれ頭を海水に突っ込まれて息ができなくなった若い女性や、背後から襲われ両肩に乗り上がった保安官に顔面を両股で締め上げられた女性映画監督など、数え上げたらきりがないほどだ。再び海上保安官の犯罪的暴力が始まっている。多くの人に応援を呼びかけたい。
鈴木太郎(詩人・演劇ライター 中新井在住)
劇団俳小が上演した「弟の戦争」は現実味を持った緊張感のある舞台であった。原作はイギリスの児童文学作家ロバート・ウェストール。1991年の湾岸戦争直後に現代の戦争のあり方に疑問を持ち一気に書き上げたといわれる作品。翻訳=原田勝、脚本=篠原久美子、演出=河田園子。篠原久美子の脚本は2004年に青年劇場で「GULF一弟の戦争」として上演されている。
イギリスの中流家庭の子・主人公トム(15歳)の視点から描かれる物語。だが、主軸はトムの弟アンディ(通称フィギス=13歳)に砂漠で戦うイラク人の少年兵の魂が乗り移ってしまう、という展開。感受性の強いフィギスは戦火で犠牲になっている子どもたちや一般の人たちの様子をアラビア語で話し出す。精神科医と関わりながら精神病院に入れられる。フィギスの心の葛藤を理解できるのは兄のトムだけだった。父は子どもたちに包容力をしめすものの受け入れられず、母は優しく見守るしかない状況になる。
舞台セットは二階仕立てで手前に家の中(ときには戦場)、奥の二階にトムとフィギスの部屋(後半は病院)と機能性のある設定で、照明による場面転換もよくできていた。トムの町屋圭祐(劇団昴)とフィギス駒形亘昭がともに熱演。とくに駒形がアラビア語の台詞をこなすなど大奮闘。父・ホースイーの田中美英(俳優座)は貫禄十分。母・マギーの吉田恭子、医師ラシードの大河原直太も好演。この舞台を見ながら、いま日本でも現実に起こり得る戦争の可能性に恐怖を感じていた。=池袋・シアターグリーン、12月7日所見=
門目省吾(元ディレクター)
NHK経営委員会は、12月6日の委員会で、事実上籾井勝人会長を解任し、次期会長に上田良一氏を選任することを決定した。籾井氏は、2017年1月24日、任期満了で退任する。上田氏は、長崎市出身の68歳。米国三菱商事社長、三菱商事副社長を経て、2013年常勤のNHK経営委員に就任。次期会長決定の日の記者会見では、「会長就任の際に自分の考えを述べたい」として多くを語らなかったが、公表されているNHK経営委員会議事録や各地で開催されている「経営委員と語る会」での発言から、上田氏の考えの片鱗を垣間見ることはできそうである。受信料の支払い義務化には政治権力との関係から、批判的であり、放送が国家権力に追随する形は望ましくない旨の発言がある。
メディアの専門家たちの幾人かは、現職の経営委員が会長になることの異常さを指摘している。確かに第4代会長・阿部真之介氏(1960年〜64年)以来の2人目の選出である。一方で、7日の朝刊各紙は「矢われたNHKへの信頼を取り戻すことが次期会長の課題である」と、総じて好意的であった。次期会長決定1か月後のNHK部内では、「重しが取れたような気持ち。職場が明るくなった」と歓迎する意見もある。
この3年間、籾井会長のジャーナリズムの役割を放棄した姿勢は、内外の厳しい批判にさらされてきた。2次にわたる「籾井罷免要求」の署名は11万筆を超え、「籾井罷免要求」を掲げる市民団体は、全国各地に誕生し、各県のNHK放送局を訪ねて籾弁会長の罷免申し入れや、放送の自立を求める要望書を提出するなど独自の活動を展開してきている。
所沢でも籾井会長の就任記者会見発言の直後に「NHKをただす所沢市民の会」を結成。2014年2月6日、渋谷の放送センターを訪ね、経営委員長あてに要望書を提出したのを手始めに、「籾井会長罷免運動」を市民に呼びかけ、反対署名や抗議行動を展開してきた。
NHKの退職者たちも動きはじめた。アナウンサーや記者、ディレクター、編集者、デザイナー、エンジニア、営業担当者、事務職員とあらゆる職種、一般職、本部の部局長、地方の放送局長、専務理事と様々な経歴の持ち主が参加して、「NHK全国退職者有志」が結成された。そして、賛同者が1300人に達した時点で、経営委員会に対し、「籾井会長辞任」を求める要望書を提出。運動は3年間にわたって続けられた。その後、賛同者は2000人を超え、8月21日には渋谷で記者会見を行い、運動への参加と協力を市民に呼びかけ、放送センター正面に街宣車を横づけにしての3回にわたる宣伝行動、2回の院内集会など、「会長罷免要求」を全国で繰り広げていった。
何故、籾井氏のような会長が選出されたのか。形の上では、放送法に則って選出されたことになっている。しかし、経営委員会の記録は公表されるが、会長選出に係る「(会長の)指名部会」の議論は公表されない。この密室の協議が問題である。政治家が付け入るスキでもある。NHK予算が審議された参議院総務委員会でも「会長の選出過程」の改善が、付帯決議として経営委員会に求められている。
2016年6月、あろうことか、3年前、籾井勝人氏を会長として推薦した石原進氏が経営委員長に選出された。すかさず、NHK全国退職者有志は、「籾井再選拒否と会長選出過程の透明性」を要望書として提出。同時に経営委員に対して「次期会長候補の推薦」に向けて取り組みを始めた。「次期会長候補推薦委員会」を立ち上げ、専門家の意見を聞きながら、「政府に対して自律性を貫き、多くの市民が納得する」ことを前提とした人選を始めた。「推薦委員会」の議論は白熱し、人選は難航したが11月30日、各経営委員に推薦名簿が届けられた。朝日新聞が12月2日朝刊で、次期会長として上田良一氏の名前をあげたその日、退職者たちは経営委員会に申し入れをし、作家・落合恵子、東大名誉教授・広渡清吾、NHKOG・東京学芸大学名誉教授・村松泰子の3氏を会長候補として推薦した。
NHK退職者たちの会長候補推薦が「(会長の)指名部会」で、どのように扱われたかは、定かではないが、翌3日、各新聞は、6日の経営委員会決定を待たずに上田良一氏が次期会長に選出された、と一斉に報道した。経営委員長は、「会長候補の中にNHKOBはいなかった」とも念を押している。確かに次期会長選出にあからさまな政治の影は今のところ見えない。しかし、NHK内部からは、「政治権力との関係では副会長、放送担当の専務理事の人選にかかっている」という声もある。参議院の総務委員会に所属する議員の一人もそのことを指摘している。一人欠員となる経営委員(国会承認案件)に誰が任命されるかも注目の的である。
(山口在住・「NHK全国退職者有志」呼びかけ世話人)
真木實彦(福島県九条の会代表)
ごく最近、溶融した1号炉の炉心部にロボットを入れて内部を観察する運びになったと報じられた。6年経過しようとしている現在に至るも、いまだ原子炉の内部状況すらつまびらかになっていない。廃炉に至る手立ての見通しはこれからだ。
原子炉部分に流れ込む流水を凍土壁によって遮蔽し、発生し続ける汚染水(約400d/日)を2020年までに解決するという見通しも、凍土壁ニカ所が溶け、汚染水の発生は止まっていない。現在の貯蔵タンク1OOO基(容量約100万d)のうち既に89万dが満杯となっている。経産省発表によれば、トリチュウム水80万d、毎日400dを海洋に放出すると、処理期間は今後7年余かかるが、コストは18〜34億円と見込まれ、他の手立てに比べ最低となる、という。
これが福島原発事故の「アンダー・コントロールの状態だ」と言えるのだろうか。
現在除染の対象になっている区域は、居住空間から2qの範囲内で、それ以遠の里山、森林は対象外となっている。勿論、帰還困難区域の除染はいまだ計画もたっていない。
また、福島第一発電所周辺10カ所のダム湖底から8000ベクレル(健康基準)を超える高濃度セシウムが観測されている。これに対しての環境省の見解は、ダム湖底に高濃度のセシウムが溜まっていても、健康被害の恐れが差し迫っていない限り「法的に問題ない」、「ダムが水不足で干上がった場合は、周囲に人が近づかないようにすればよい」というものだ。
現在の避難者数は概数で、県内への避難者約49000人、県外への避難者約41000人で計約9万人。これを被災地区別にみると、帰還困難区域からの避難者約23900人、居住制限区域からの避難者約21900人、避難指示解除準備区域からの避難者約11000人(2016・6月現在)であり、県内外への避難者数9万人の差33000人程度がいわゆる自主避難者とみられる。
避難者の多くは、仮設住宅・借り上げ住宅での避難生活を余儀なくされている。ただ、仮設・借り上げの供与期間は、来年3月末までとされており、避難指示区域(帰還困難区域と居住制限区域)の住民以外は、原則、それで終了となる。つまり、避難指示区域以外の住民は、特別な事情がない限り、来年の3月末で仮設・借り上げの供与が終わることになるのだ。その上国は、避難指示解除準備区域と居住制限区域を今年3月に解除する方針を示している。そうなれば、仮設・借り上げの供与期間の終了時には、帰還困難区域からの住民以外は、帰還が可能になることになる。避難住民の多くは今、帰還するか復興公営住宅などに転居するか、避難先に定住を決断するか、身の振り方を選択しなければならない厳しい選択を迫られている。
帰還するにしても、避難を続けるにしても厳しい今後を覚悟せねばならない。横浜に自主避難している避難者の子弟がいじめにあって自殺したという報道に胸が潰される思いを抱く。原因は原発災害にあるにもかかわらず、いつの間にか加害が転化して人間同士の心を苛み、敵対させる。分断を乗り越えて、政府・東電の加害責任を追及し続けなければならないと、しみじみ思う。(福島大学名誉教授)
今年の元日はうるう秒を挿入して1年の時間を例年より1秒分、長くしたそうです。この1秒を平和である時間が長くなったと喜ぶべきか、被難の時間が長くなったと悲しむべきか、年頭にそんな世界情勢を思わざるを得ませんでした。
誰でも、特に、年が改たまる時にはこの1年を「つつがなく」過ごしたいと思います。正月にはそのような気持ちをお料理にも込められていることはご存知の通りです。
善光寺平の西側にある小川村は近隣の村々とともに西山地区と呼ばれ、豆の生産に適しているそうです。特に大豆は「西山大豆」と言われ、村を挙げて作っています。
うちでも自家製の黒豆(黒大豆)を、お節料理に加えています。黒豆はマメに働き、マメに暮らせるようにという思いが込められています。こちらの方言に「まめったい」という言葉があります。それは「まめである」という意味ですが、年の瀬には「来年もまめったくなえ」といった挨拶が聞かれました。来年もつつがなく過ごしてね、ということです。
ところでこの数年、豆の収穫時期に雨の日が続くようになりました。からっとした日が戻って畑に行ってみれば、豆は虫に食われて無残な姿になっています。そんな豆でも収穫・脱穀をして食べられるものを選別します。少しずつ菓子箱のふたに取っては豆とにらめっこをしながらダメマメを取り除きます。結果的に捨てる豆の多いこと。大豆、黒豆、小豆、白インゲン、花豆と、それぞれの全体量は少なくても毎日毎晩飽きるほど続きました。
昨年は村の政策により無料で配布されたナカセンナリという大豆を蒔きました。その大豆で今年は自家製のお醤油を作ろうと思っています。けっこう大掛かりなうえ長期間を要する作業となることが予想され、実は説明を聞いただけで既にひるんでもいるのですが。
ともあれ初挑戦、まめったく行きたいものです。
原 緑
ゲストに岩崎貞明さん(「放送レポート編集長)
日 時:2月11日(土・休日)午後1時30分から
会 場:コーププラザ(こぶし団地入り口)
参加費:1000円(飲み物、軽食など用意します)
詳しくは、同封のチラシをお読み下さい
私たちの会の創設を呼びかけ、世話人・事務局を長くつとめた山崎晶春さんが1月1日亡くなりました。82歳でした。告別式が行われた1月9日は山崎さんの誕生日でもありました。所沢での井上ひさしさんなどの講演会を提案し、その実現に尽力されました。今号2面では桂敬一さんが山崎さんとの親交にふれ、追悼しておられます。謹んでご冥福をお祈りします。
▼オスブレイの飛行即中止、新基地建設中止を求める抗議文
12月13日、沖縄県名護市の沖合に米機オスプレイが墜落する事故が発生しました。世話人会では、この重大な事態に対して安倍首相、米国大使館宛てに抗議文を出すことを確認、1月5日送付しました。また、辺野古の闘いが重要な局面を迎えており、会員・読者のみなさまにカンパを呼びかけることも確認しました。別紙をご覧のうえ、ご協力をお願いいたします。
▼2月11日、「新春のつどい」
1面告示のように、岩崎貞明さんをお招きし、「新春のつどい」を開催します。ジャーナリズムの現状を縦横に語っていただきます。後半は、飲み物・つまみを用意し、懇親会を行います。多くのみなさんのご参加、お待ちしております。
▼年会費、カンパにご協力ください
毎年この時期、会の活動をささえる年会費、カンパをお願いしています。担当世話人に早めにお渡しください。9条をまもる闘いを大きくするために今年も頑張りましょう。